Photo Album

花与草兵衛の 

 

 

 


 

見ることも  触れることもない 疑えば 湯気のように消えていく

 けれども 確かな存在として在るものを 在るが まま

飄々と 流れる雲のように…。   それも  Destiny

 

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PHOTO ALBUM  山椒魚

 

 

頑固で愚図な山椒魚の道ずれになったのは 一匹の蛙だった

 

井伏鱒二の 『山椒魚』 はあまりに有名だ

このニュースは あまりに聞き捨てられているが 日本の蛙は今

絶滅の危機に瀕している

海外輸入のペット用カエルから広がった ツボカビ病

蛙だけに感染する病気で 致死率100%に達する

しかも 食止めるすべもないらしい

つい先日 とうとう野生の蛙から 感染が確認された

 

人間にはうつらないから大丈夫   とはいかない

もし 蛙がいなくなれば 生態系がくずれる

すべての生き物の存亡を脅かす予期しえない出来事が起こる

 

その脅威は まちがいなく人間にも降り注ぐ

人類はこれから起こるであろうアウトブレイクを何度防げるのか

ここ京北の清流で 野生のオオサンショウウオを何度か見つけたが

まさに 生きた化石とも謂うべきキャラクターだった

 

井伏の描いた山椒魚はお寝坊でのろい

のろさゆえに 洞穴から抜けられなくなって死を待つだけになった彼が選んだのは

大きな頭で入り口をふさいで 蛙を道連れにすること

意識が遠のきかけたとき 自分の愚かしさに気付き蛙を開放しようとしたが 間に合わなかった

ついに 身動きひとつできない

やがて 奇妙な友情が芽生え お互いを気遣い そして 許しあう

 

 

完全な命をそなえた 自然の造形物

愛くるしい蛙を見るたびに そんな思考がよぎることは 実に悲しい

私たちの 道連れパートナーは 愚鈍な人間を 許してくれるだろうか

ただひたすらに それを願うしかないほど もう 間に合わない

No.95 2007.07.24

 

花与草兵衛

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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